2025年12月19日
松本遥也 Haruya Matsumoto
リックソフト開発部 生成AI活用チーム 新卒エンジニアの松本です。
リックソフトでは AI ツールの効果的な利活用に力を入れています。
前回の記事では、「Atlassian Rovo Slack」アプリの使い方を紹介しました!
今回の記事では権限設定を中心に説明し、セキュリティを意識した運用方法をご紹介します!
Atlassian Rovo Slack app(以下、 Rovoアプリ)は、RovoのAIを活用したアシスタント機能をSlackから直接利用することができるアプリです!
具体的には「ダイレクトメッセージ」「@メンション」「チャンネル内のトリガー機能」を通じて Rovoとやり取りができます。
画像のようにSlack上でRovoに質問を行うと回答を生成してくれます!

Rovoのカスタムエージェントを使用した「チャンネル内のトリガー機能」の利用例については、前回の記事で紹介してますので、こちらをご参照ください!
Rovoエージェントを作成する際に、回答に使用できる組織ナレッジを設定することができます!

デフォルトでは「すべての組織ナレッジ」が選択されており、「カスタムナレッジ」としてConfluenceのスペースやJiraのプロジェクトなどを追加することができます。
また、「組織ナレッジなし」に設定するとConfluenceやJiraなどの組織内の情報を回答に使用できなくなります。
ボットアカウントの権限を使用して回答を行います。
◦ チャンネル内のトリガー機能特定のトリガー(「新しいメッセージ」/ キーワード / 絵文字)に対して、Rovoエージェントを設定できます。
この場合は「ボットアカウントの権限 & Rovoエージェントのナレッジソース」の両方で利用できるコンテンツのみ回答に使用できます。

注意
SlackにRovoを追加する際に、Rovoがチャンネルで使用する権限を決定するボットアカウントを作成する必要があります。
組織内の誰がアクセスしても問題ない情報やページのみにボットへのアクセスを許可するようにしてください。
参照元:Using the Atlassian Rovo Slack app | Rovo | Atlassian Support
社内で運用しているSlackには正社員・契約社員・協力会社の社員など様々な権限を持つ人々が所属していると思います。
そのため、Rovoに与える権限を工夫しないと思わぬ情報漏洩に繋がる可能性があります。
本記事では、リスクを最小限に抑えるための推奨構成を紹介します!
◦ Slackに参加しているどのメンバーが表示しても問題の無いスペースとページのみに作成したボットユーザーのアクセス権限を付与します。
◦ 機密性の高いスペースや制限されたスペースへのアクセスを許可しないでください!
◦ Slackに参加しているどのメンバーが表示しても問題の無いプロジェクトと課題のみにアクセス権限を付与します。
上記の設定により、Rovoが追加されたチャンネルで@Rovoメンションが行われた際に回答の生成に使用できるコンテンツを制限し、安全に運用することができます!
特定のユースケースに応じたカスタムエージェントを作成
◦ 特定のConfluenceのスペース
◦ 特定のJiraプロジェクトなど
SlackでRovoエージェントを設定


上記のようにカスタムエージェントを作成することで、より制限されたコンテンツからのみ回答を生成するエージェントをSlackで運用することができます!
注意
Rovoはチャンネル内ではボットアカウントの権限を使用しますが、ボットアカウントよりも狭い権限を持つユーザー(Atlassianアカウントを持っていないユーザーなど)が利用した場合にエラーとなって回答が生成されない場合があります。
今回は「Atlassian Rovo Slack」アプリのセキュリティを意識した運用方法をご紹介しました!
権限を適切に設定することで、Slack上で安全にRovoを利用して社内の生産性向上を実現できます!
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