2024年09月24日
Atlassian Intelligence とは?仕組みは?何ができるの?誰でも使えるってホント?【Atlassian Intelligence 使い方ブログその1】小山 康由 Yasuyuki Koyama
リックソフトのガイドブック作成担当の小山です。「Atlassian Intelligence 使い方ブログ」と題して、Atlassian Intelligenceの効果的な利用方法や役立つシーンを何回かに分けて紹介させていただきます。
第一回となる本日はあらためて「Atlassian Intelligenceとは?」というテーマでお話しさせていただきます。どうぞ最後までお付き合いください。
さて、昨今Atlassian社が推している機能である「Atlassian Intelligence」、「AI」と省略されることもありますが、これはいったい何者なのでしょうか。
できるだけ簡単に表現してみると「Atlassian Intelligence氏は、あなたのチームがJiraやConfluenceに入力した内容を把握していて、いつも画面の向こう側で待機している、頼りになるチームメイト」......あまり簡単になっていないかもしれませんが、こんなイメージです。
Atlassian Intelligence 氏に質問すれば Jira や Confluence の内容を元に的確な回答を返してくれますし、「Jira/Confluenceの自動化ルール」を作ってとお願いすれば「こんなのでいかが?」と作ってくれます。さらにはあなたの代わりにカスタマーからの質問に答えたり、コメントする内容のレビューしてくれたりもしてくれます。
頼りになりますね。でもときどき間違うこともあるから、信頼しきってはいけません。最終的な判断はあなたの手に委ねられています。
そんなAtlassian Intelligence氏について、もう少し技術的な視点で詳しく見ていきます。「あ、難しい。無理」と思ったら最後の見出しまで読み飛ばしても構いません。
我らがAtlassian Intelligence氏の基本骨格となっているのは、OpenAI社の開発した最先端の大規模言語モデル(Large Language Model、LLM)です。LLMとは数千万から数十億のパラメータ(重み)を持つニューラルネットで構成される言語モデルのことです。
これが得意としているのは、あらかじめ学習しておいた情報に基づいて、与えられた文章に続く「もっともらしい」文章を出力すること。つまり質問(プロンプト)に対する回答(出力)を生成することです。それしかできないと言っても過言ではないでしょう。
簡単な例を挙げれば「古池や蛙飛び込む」なら「水の音」、「五月雨をあつめて早し」なら「最上川」を返すといった具合です。
わざわざこのような例を挙げなくても、最近ならOpenAI社のChatGPTにアクセスすれば質問に対して回答を生成するところを見ることができるでしょう。(個人的には、ChatGPTに三題噺を作らせるのがお気に入り。)
ここでポイントとなるのは「もっともらしい」文章を出力しているところです。「これは松尾芭蕉の有名な俳句だ」と認識しているわけではありません。あらかじめ学習しておいた膨大な量の文章を統計的に処理して「古池や蛙飛び込む」に続く確率が最も高いと思われる「水の音」を返しているだけです。
ですので、学習に使用した文章のセットに入っていない最近のできごと、例えば2024年のプロ野球の結果については回答できません。
さらに、統計処理された結果だけではなく、若干の乱数要素も加味した上で質問に対する回答が生成されます。これによって同じ質問をしても回答内容が変わったり、ときには不正確な回答が返されたりすることがあります。でも、乱数要素が入った方が「より人間らしい」回答になるそうです。
Atlassian Intelligence氏は、OpenAI社によって訓練されたLLMを使い、Atlassian社の研究成果を組み合わせて開発されています。
学習に使用された文章のセットに比べればはるかに量の少ないJiraやConfluenceの内容を、いったいどのように組み合わせているのか、興味深いところです。
残念ながら誰でもAtlassian Intelligence氏と一緒に働けるわけではありません。以下の条件を満たしている場合にAtlassian Intelligence氏を呼び出せます。
ただし、管理者さんによって機能が無効化されていることもありますので、Atlassian Intelligence 氏が見当たらない場合は管理者さんにも相談してみてください。
さて、Atlassian Intelligence氏の出自と経歴について詮索するのはここまでにしておきましょう。次回からは実際に利用できる機能とその効果的な使い方を紹介していきます。
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