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ホワイトボード一枚で学ぶ、アジャイルとスクラムの"本質" 〜社内勉強会レポート〜

2025年08月05日

廣田 隆之

廣田 隆之 Takayuki Hirota

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はじめに

私たちは Atlassian 製品の販売・導入・サポートを通じて、多くの開発現場やプロジェクト支援に携わっています。

しかし、Jira や Confluence はあくまで「道具」です。道具の前に大切なのは、考え方・価値観・働き方の本質を理解することです。

そこで今回は、アジャイルの"原典"である「アジャイルマニフェスト」と「スクラムガイド」のみを題材にとり、「なぜそう書かれているのか」「アジャイルとスクラムの本質とは何か」を読み解く、全3回の社内勉強会を開催しました。

本ブログではその実践記録と、Confluence ホワイトボード一枚で学びを設計・可視化した工夫についてご紹介します。

勉強会の全体構成

  • 第1回「アジャイルマニフェストと12の原則を読む」アジャイルとは何か?を知る
  • 第2回「スクラムガイド(前半)を読む」三本柱、価値基準を深掘りする
  • 第3回「スクラムガイド(後半)を読む」ロール、イベント、作成物、「責任の分担」を理解する

ワークショップの型

勉強会の設計にあたり、『アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き』(オーム社)で紹介されている「ふりかえりの型」(場の設定 → データ収集 → アイデア出し → アクションの選定 → 感謝で終わる)を参考にして、次のような構成を意識しました。

  • チェックイン:簡単なアンケートを実施し、参加のハードルを下げ、交流の場を作る
  • インプット:マニフェストやスクラムガイドを 実際に読みながら、なぜそう書かれているのかを理解する
  • 対話とスタンプ:共感できること、難しそうだと感じたことを可視化する時間を取り、参加者の内省を促す
  • ブロック組み立てワーク:学びを構造的に整理して定着を図る
  • フィードバック:学びと気づきを全員で共有し、感謝の気持ちで締めくくる

Confluence ホワイトボード一枚で完結

全3回で、Confluence ホワイトボード一枚だけを使いました。このアプローチは以下の点で優れていました。

  • 準備〜当日運営〜ふりかえりまで一気通貫で実施できる
  • オンラインでも対話・投票・可視化がスムーズに進む
  • 「再利用性」や「他者への共有」がしやすく、資料化も容易

こちらが実際に使用したボードのイメージです。全3回分が一枚にまとまっており、見やすいですね。

実際に使用したボードのイメージ

Tips: 全3回を通じて、「ハートスタンプ(=共感)」「炎スタンプ(=難しそう)」という2種類のスタンプを使う共通の投票ルールを設定しました。

参加者からの声

  • ただ聞くだけでなくスタンプ等での意思表明をしながらの進め方だったので、より関心をもって参加できました。
  • リアルタイムのフィードバックが見えて楽しく参加できました。
  • ガイドのような文章が難しめな感じの文書を読むのに勉強会方式は読みやすいなと思いました。

おわりに

Confluence ホワイトボード一枚でやろうと思ったきっかけは、社内のメンバーが参加した外部研修において「Miro ボード一枚で構造化する」という手法を見聞きしたことでした。

そこに、アジャイルレトロスペクティブズの型や、私自身の開発現場経験を掛け合わせて、"自分たちの言葉で学ぶ"勉強会を設計しました。

このやり方はアジャイル・スクラム勉強会に限らず、さまざまな勉強会やワークショップにも応用できると感じました。

毎回のテーマに合わせて、どうすれば参加者全員で気軽に学べるかを考え、ホワイトボードを使って話しやすい場をつくりました。

結果として、アジャイルマニフェストが掲げる「プロセスやツールよりも個人と対話を」という価値観の意味を、私たちなりのやり方で実感することができたように思います。

付録:使用ツールと用途

勉強会の準備と運営に活用したツールは以下の通りです。

  • Confluence
    ◦ ホワイトボードでワークショップ設計、教材共有。開催概要ページで告知と録画リンクも一元管理。
  • Slack
    ◦ 告知とフォローアップの連絡、参加者とのやりとりに使用。
  • Google Meet
    ◦ 勉強会の実施と録画。後日視聴やアーカイブにも対応。
                             

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