Redmine（レッドマイン）からJiraに移行して戸惑っている人に教えたい！JiraとRedmineはこう違う：PM編

2025年06月17日
Redmine（レッドマイン）からJiraに移行して戸惑っている人に教えたい！JiraとRedmineはこう違う：PM編

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リックソフトブログ編集部 ricksoft-blog

リックソフトブログ編集部</mt:Var>

--このブログは、RedmineからJira Cloudに移行したばかりのプロジェクト管理者に向けた記事です--

RedmineからAtlassian Jiraワールドにようこそ。

日本の製造業をはじめとする多くの企業では、長年ウォーターフォール開発が主流となってきました。請負契約文化や品質・ドキュメント重視の風土、大規模プロジェクトの多さ、階層的な組織構造など、日本独自のビジネス慣習を背景に、Redmineのようなウォーターフォール型プロジェクト管理に適したツールが広く使われてきました。しかし、時代は変わり、クラウド環境で進化し続けるAI搭載のプロジェクト管理ツール「Jira Cloud」を導入する企業が日本国内でも増えています。ご利用の環境には「Rovo」という横断検索生成AIエージェント（RAG）が搭載されているかもしれません（！）。これはこれでまたすごく便利なツールです。Atlassian製品はエンジニアの開発心をくすぐる仕組みが豊富に用意されており、ぜひその魅力を体感していただきたいと思います。

ただし、突然ツールが変更されると戸惑いも大きいものです。本記事では、RedmineからJiraに移行した際に多くの方が感じる「戸惑うポイント」をご紹介します。

Jiraの困惑あるある①：Redmineではプロジェクトの親子化ができるけど、Jiraではできない

Redmineでは、プロジェクトを階層的に管理できる「親子プロジェクト」機能があり、複数のプロジェクトをまとめて管理することができました。一方、Jiraではプロジェクト自体の階層化はできません。もし「プロジェクトの階層化」に近い運用をしたい場合は、Atlassian Homeにある「Goal」という機能の活用をおすすめします。

Atlassian Goals（目標管理）は、組織やチームの目標（OKRなど）を設定し、JiraやConfluenceの課題・ページと紐付けて進捗を可視化するための機能です。Goal自体は「プロジェクトの階層」ではなく、「目標の階層化（親Goal・子Goal）」が可能です。

目標達成のための関連課題やプロジェクトをリンクすることはできますが、「プロジェクトの親子関係」とは異なります。Atlassian Goalsで設定した「Goal」と、Jiraの「プロジェクト」「エピック」「タスク」を柔軟に紐付けて、階層的に見せることが可能です。

Jiraの困惑あるある②：子課題の階層を場当たり的に無限に作れない

Redmineでは、親子課題の階層を下方向に無限に作成できたため、複雑なタスク分解が容易でした。

一方、Jira Cloudは標準機能では無限階層の子課題を作成することはできません。

子課題を作成したい場合、以下の方法があります。

リックソフトのアドオン「WBSガントチャート」を利用する

アドオン「WBSガントチャートfor Jira」は、Jiraの課題をガントチャート形式で可視化し、親子関係や依存関係を直感的に管理できるアドオンです。WBS（Work Breakdown Structure）に基づき、タスクの分割や階層化を柔軟に行うことができるため、Redmineのような多段階のタスク管理が可能です。

プロジェクトの進捗や担当者の負荷状況も一目で把握できるため、プロジェクトマネージャーやリーダーにとって非常に有用なツールです。

リックソフトはこのWBSガントチャートを組織みんなで使いこなすための個社研修も開講しています。あわせて御確認ください。

▶ WBSガントチャートfor Jiraの研修について詳しく知る　WBS ガントチャートコース｜リックソフト個社研修サービス

Premiumプランの「プラン（旧称Advanced Roadmap）」機能をアクティブにする

Jira Cloud Premium、Enterpriseプラン以上の環境を契約している方は、「プラン（通称Advanced Roadmap）」機能が利用できます。

この機能を使うと、「イニシアチブ」→「フィーチャー」または「プロジェクト」→「エピック」→「ストーリー」または「タスク」→「サブタスク」といった最大５段階の親子階層を作成できるようにプリセットされています。また、イニシアティブの上に複雑なプロジェクト構造や多段階のタスク分解もJira上で実現可能です。

この画像ではカスタマイズした課題タイプ「フィロソフィー」を加えました。（１）フィロソフィーから（６）サブタスクまで６つの階層を作ることができます。

これは、エンドユーザーが無限に層を下方向に増加するのを防ぐこともできます。運用する前にきちんとした設計が求められます。（上記のように階層を設定するには権限が必要です）

「プラン」機能についても、使いこなすための機能紹介研修をリックソフトは用意しています。研修を実施し、社内でJiraプラン機能の知識を標準化すると、Jiraの良さを発揮したプロジェクト管理が実現できるでしょう。

▶ Jiraの「プラン」機能を学べる研修内容を確認してみる　Jira プランコース｜リックソフト個社研修サービス

RedmineからJiraに引っ越して困惑するあるある③：課題の親は課題タイプが限定される

Redmineでは、親課題・子課題ともに自由な課題タイプを設定できましたが、Jiraでは親課題・子課題の課題タイプがプロジェクト設定で限定されます。

たとえば、親課題が「ストーリー」や「エピック」などに固定され、子課題は「サブタスク」や「バグ」など、あらかじめ決められた課題タイプしか紐付けできません。このため、プロジェクトごとにプロジェクト設定で課題タイプを複数設定し、運用ルールを明確にし、このルールをエンドユーザーに守ってもらう必要があります。

Redmineのように「親課題がバグ、子課題が調査や修正タスク」といった柔軟な運用をしたい場合は、Jiraの課題タイプの設定をあらかじめ決めておけば問題なく実現できます。

さいごに：Redmineは塩漬けしたままでいいですか？Jiraへの移行キャンペーン2025年６月まで実施中

Redmineの過去データをそのまま放置していませんか。リックソフトではRedmineからJira Cloudへのデータ移行サービスを提供しています。せっかく蓄積した知見やナレッジを、AI搭載のJira Cloud環境に移行し、Rovoエージェントにも内容を学ばせて、今後のプロジェクト管理に活かしてみませんか。移行サービスの詳細については、以下のリンクをご覧ください。

RedmineからJira Cloudへの移行サービス