【Team '26】マツダ株式会社が登壇!Teamwork Graphで実現する「ツールではなく仕事に焦点を当てる」AXの姿
2026年05月18日
営業部 ソリューションアーキテクト課
やました yamashita
--本ブログはAtlassianの"Teamwork Graph"活用方法を知りたい方向けの内容となっています--

Atlassian 社主催のグローバル年次イベント「Team '26 Anaheim」は「Teamwork Graph」一色でした。Teamwork Graph は、Atlassianの統一AIデータ基盤で、クラウド版製品のユーザ同士の関係性をデータ化し、AI機能の背骨ともいえる機能です。イベント期間中は、Atlassian の強い思いを感じた 1 週間でした。
今回の発表で、Teamwork Graph がチームと AI をつなぐ層となり、その層がプラットフォームとして解放されることで、Atlassian のデータ基盤の上にユーザー独自のエクスペリエンスを構築できるようになったと明らかになりました。まさに、Atlassianが提唱する哲学としての System of Work(仕事のつなぎ方)が具現化されたアーキテクチャと言えます。
日本の自動車メーカーであるマツダは、早くもこの Teamwork Graph の社内活用に取り組んでおられます。その取り組みの様子を Team '26 のシアターセッションで共有していただきました。
本ブログではその内容をご紹介したいと思います。
セッション概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| セッション名(原題) | Streamline defect management: How Mazda leverages Teamwork Graph to drive out defects |
| 登壇者 | マツダ株式会社 MAXプロジェクト室主幹 茨木 浩司 氏 *(MAX: Mazda AI Transformationの略) |
| ファシリテーター | Atlassian社 Razia Khan 氏 |
| 日時 | 2026年5月6日(水) 16:30〜16:45(現地時間) |
| 会場 | Expo Theater C |
| セッション形式 | シアターセッション(15分) |
| 共同開発 | Ricksoft |
ツールではなく、仕事に焦点を当てる
今回ご登壇されたマツダの茨木様は、全社のAI活用推進組織"MAXプロジェクト室"全社AX推進統括責任者 という役割を担っておられます。
「現在マツダが置かれている状況・課題をどのように AX していったのか」「その根底にある原則は何なのか」といった点について、全体を通して「ツールではなく、仕事に焦点を当てる」という視点でお話しされていました。
マツダの現状と課題
マツダが今置かれている状況として、主に以下の 4 点を挙げられていました。
- 自動車開発のSDV (ソフトウェア定義車両)化により、制御が車両全体に及ぶ
- マルチソリューション戦略(複数の技術経路を並行追求)
- 130 を超える市場ごとの要件・規制を管理する必要がある
- → エンジニアの仕事は 「断片化・動的化」している
では、この課題に対して、マツダはどのように対応されたのでしょうか。
着手したのは「不具合管理」
最初にターゲットにしたのは「不具合管理」でした。その理由としては次の 3 つです。
- "search work" の削減:要件・証跡探しに時間がかかりすぎていた
- "miss risk" の削減:関連要件を見落とすと誤った判断につながる
- "person dependency" の削減:コンテキストが特定の人の頭の中にある状態を解消したい
ひとつの不具合が要件→設計→コード→テスト→サービスまで波及する複雑さを持つにもかかわらず、現実のツールチェーンはサイロ化しています(Codebeamer / Confluence / Bitbucket / Jira)。したがって、整合・影響分析するには、ツール切り替えと手作業のコピペが必要でした。
まずはここから改善を始める、という構想で今回のプロジェクトがスタートしました。
Codebeamer とは?
Codebeamer は、PTC 社が提供する ALM(Application Lifecycle Management)ツールで、ISO 26262 や Automotive SPICE といった厳格な規格対応が求められる自動車・医療機器などの開発現場で広く採用されています。
解決策として選んだ Teamwork Graph

「サイロ化解消」というと、真っ先に思い浮かぶのは「ツールの統廃合」です(私も普段セールスエンジニアとしてお客様に真っ先に提案している解決策です)。しかしながら、マツダの運用において、Codebeamer / Confluence / Bitbucket / Jira それぞれのツールはすでに重要な運用を担っており、個々に存在意義を持っています。
そこで解決策として選択した方法は、ツールの統廃合ではなく、Teamwork Graph で Codebeamer と Atlassian Cloud をつなぐ というものでした。
実例の紹介として、Jira の中に『Defect Context Panel』という UI を構築してサイロ化を解消した様子を、デモを交えてご紹介されました。
実装したもの:
- UI:Defect Context Panel
- 中身:Custom Rovo Agent (自社の Teamwork Graph に根ざしたエージェント)
アーキテクチャのポイント:
- 双方向(Ingest / Extract)の拡張ポイントが顧客に開かれている
- 上に乗せられるもの:Custom experience / Rovo / Automate
セッションで紹介されたデモ:
- -Link from Jira:Jira から類似課題+関連 Codebeamer 要件を自動推薦/ワンクリックで紐付け
- - Link from Codebeamer:逆方向のリンクも対応
- - Ask Rovo Agent:統合された文脈に対し自然言語で問い合わせ、関連タスクの担当者を即座に返す
このエクスペリエンスは、「常に最新の文脈を理解しているデジタルエキスパートが隣にいる」体験 とのことです。
リックソフトは、このマツダの取り組みに対して、ソリューションパートナーとして支援をしておりますお手伝いさせていただいております。
このセッションから得られた学び
「業務最適とツールの活用」という視点では、ワンプラットフォーム vs インテグレーションという構図が繰り返されてきていると思いますが、今回のマツダのセッションでは「Codebeamer を Jira に置き換えるのではなく、Teamwork Graph で "文脈として" つなぐ」という手法がとられたことを知りました。
とくに製造業においては、機能安全規格(ISO 26262・ASPICE)対応の ALM が既に運用されている現場が多いと思います。このような環境ではマツダの事例が最適解であると感じました。
また、AI の業務利用が当たり前になってきた今、Rovo が「自社の Teamwork Graph に根ざしたエージェント」という部分で他サービスと差別化される点について、改めて再認識することができました。
最後に
茨木様はセッションの最後に "Mazda has a long history, but we are still learning" というメッセージを伝えておられました。マツダには「飽くなき挑戦」という企業風土があると聞き及んでいます。この言葉をAI時代にも体現しているということがわかるメッセージでした。
このマツダのメッセージを、私も、私たち リックソフト も、今後の業務に活かしていきたいと思います。
営業部 ソリューションアーキテクト課
やました yamashita
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