2018/08/30
りっくまのお便り投稿シリーズWBSガントチャート編5：依存関係を作成して計画を立てたいクマ～！
Author
山本 敏裕Toshihiro Yamamoto
こんにちは。リックソフトの山本です。
この物語はJira初心者の新米プロジェクトリーダーの「りっくま」くんが、JiraのアドオンであるWBSガントチャートを使ってプロジェクトの計画を立て進捗管理をするために、リックソフトヘルプデスクへ悩みを相談しながら成長していく物語です。
今回は、りっくまくんからヘルプデスクにこんなお便りが届きました。
こんにちは！ 僕はりっくまです。
僕はプロジェクトの計画を立てているクマ。
よろしくお願いしますですクマ～！？
りっくまさん、今回もお問合せくださり、ありがとうございます。回答させていただきます。
でもその前に、クマ語が多いので質問内容を整理すると、
- ある作業の開始日、終了日を変更した場合などに作業の前後関係を崩したくない
- 工程管理をしたい
それでは作業の前後の関係を付加するための機能について紹介させていただきます。
1.依存関係
WBSガントチャートにでは、「依存関係」を設定することができます。
「依存関係」とは、例えば製品を梱包する作業があった場合、製品が出来上がっていなかったら梱包の作業はできません。このように作業の順番を変えられない要素が発生することがあります。これを依存関係といいます。
WBSガントチャートでは以下のように矢印で依存関係が設定されていることを表します。
この機能を使って作業の開始日、終了日を変更した場合などに作業の前後関係を崩すことなく計画を立てることができます。
2.依存関係の種類
WBSガントチャートでは次の4つの依存関係を作成することができます。
- 終了 → 開始
- 終了 → 終了
- 開始 → 開始
- 開始 → 終了
1.終了 → 開始
先行するタスクが終了したら後続のタスクを開始できる、という関係です。ウォーターフォール的な考え方で、前のタスクが終了していなければ次のタスクを開始できないといったことを表します。例としては、お米を研いで炊飯器にセットしないと、炊飯器のスイッチを入れられないといったイメージです。
2.終了 → 終了
先行するタスクが終了すると後続タスクを終了できるという関係です。
お弁当を作るときに、おかずはできているけど、ご飯が炊き上がっていないのでお弁当を作る作業が終われないといった感じをイメージしてください。
3.開始 → 開始
先行するタスクが開始したら後続のタスクを開始できるという関係です。
バーベキューやキャンプで料理をするときに、火起こしの作業が開始したら料理を開始できるといったイメージです。
4.開始 → 終了
後続するタスクが開始したら先行のタスクを終了できるという関係です。
警備をしている人が交代するときに、交代要員の方が警備を開始しないと、先に警備をしていた方は業務を終了できないといった感じでしょうか。
3.ガントバーに依存関係を作成するには
依存関係を作成するには、依存元チケットのガントバーの端から依存関係を作成したいガントバーの端にドラッグアンドドロップします。
- 依存元になるチケットのガントバーにカーソルを合わせる
- 表示されたコネクターからドラッグする
- 依存先になるチケットのコネクターにドロップする
なお、親子関係にあるチケットには依存関係を作成することはできません。下図のように赤い×印が表示されているときは依存関係が作成されません。
依存関係を削除する場合は、そのガントバーを右クリックしてコンテキストメニューを表示し、「依存関係を削除…」で該当の依存関係を削除します。
4.自動補正機能
WBSガントチャートには「スケジュールを自動補正」機能があります。
子チケットは親チケットを細分化したものなので、親チケットの計画は子チケットの計画を全て含む形になるのが本来の姿です。
チケットを編集した時に、この本来の姿になるように自動補正するオプションが「スケジュールを自動補正」です。
簡単にまとめると、子チケットの期間を延ばしたら、その分、親チケットの期間も延びるということです。
自動補正機能を使うには、ユーザー設定で「スケジュールを自動補正」と「保存先を変更」を有効にします。
例えば、下記のような状態で赤枠のチケットの期間を3日から5日へ変更してみます。
すると、下図のように親チケットの期間が自動で延びていることが分かります。また、依存関係をもったチケットも開始日が自動で伸びていることが分かります。これは上記で設定した「依存先を変更」機能が有効になっている必要があります。自動で延びていない場合は「依存先を変更」機能の設定をご確認ください。
このように依存関係を作成すると、計画を立てるときの間違いの修正などを効率的に行うことができます。
たとえば、ある1つの作業が1日延びることによって全ての作業が全部1日ずつ変更するといった作業を、WBSガントチャートでは自動補正機能を使うと一瞬で変更することができます。
そのため、作業数が多い製造業の企業様でWBSガントチャートはよく使われております。
Excelなどではこのような変更を手作業で時間を掛けて行うと思いますが、ツールにはこのような便利な機能が備わっていますので、手作業にかけていた時間を一瞬で行うことができ、効率的な作業を支援できるようになります。ぜひお試しいただけたらと思います。
りっくまさん、このような回答でいかがでしょうか。
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