2023.07.31更新日:2026.02.09
チームで業務を行う上で必要不可欠なチームメンバーの「タスク管理」。皆様の組織ではどのような方法でタスク管理を行っているでしょうか。働き方の多様化や組織のDX化が進み、より効率性を重視した働き方が求められる今、チームのタスク管理方法も多種多様になっています。
本ページでは2026年に知っておきたいタスク管理をチーム単位で行うメリットや方法についてご紹介します。
個人のタスクを管理する「ToDoリスト」ではなく、チームで抱えている業務(タスク)の進捗を可視化するITツール、いわゆる「タスク管理ツール」を導入する組織が増えています。
タスク管理ツールは業務上、メールや電話のように必ずしも業務に欠かせないツールという訳ではありません。それでもタスク管理が重要視され、数多くのツールが登場している理由に、私達の働く環境が急速に変化していることが挙げられます。
また、業務内容そのものが複雑になってきました。タスクとタスクの相関関係が生じ、単純な手書きのリストやスプレッドシートではタスク同士の依存関係やタイムラインが追跡しづらくなってきています。
チームメイトひとりひとりに、目の前の業務だけでなく、プロジェクト全体のロードマップ、マイルストーン、スコープ、影響範囲などを把握するようにも求められてきています。
ここ数年で⽇常的な業務においても、「外出先で⾒つけた情報を写真に撮り、グループチャットに投稿する」「取引先で発⽣したタスクを他メンバーに割り振りたいが、稼働状況がわからないためすぐに返信ができない」といったシーンが珍しくないのではないでしょうか。
取引先との納期やスケジュールに関わる情報の場合、社内の情報共有タスクシートに誰かが転記する作業が発⽣します。外出先でもタスクの確認や納品期⽇の更新といったタスク管理ができると、進捗確認ミーティングを設定することなく、リアルタイムでの状況確認ができます。
長時間残業が当たり前となっていた世の中の流れが変わり、働き方改革を背景に長時間労働の見直しが多くの企業で行われています。
より効率性を重視しながら生産性を求めていくという意識が組織全体で広がっているでしょう。
労働時間だけではなく働き方の多様化も急速に進みました。
テレワーク、ワーケーションなど会社にチーム全員が出社しコミュニケーションを取るのが当たり前という労働環境ではなくなりました。
また、会社に決められた労働時間ではなく、自分の生活スケジュールに合わせて労働時間帯を決めるフレックススタイル・コアタイム制度をとるワークスタイルもあります。
職種や業態によりますが、より良い人材を獲得するために、このような柔軟な働き方が日本のオフィスでも広まりつつあります。
ここのような働き方において、マネジメント層がメンバーの進捗を管理するのに便利なのが、タスク管理ツールです。メンバーの今抱えているタスクがどれくらいあるのか、優先度は正しく設定されているか、進捗状況はどうなのか、などを対面で確認することが難しい場面も増えつつあります。
ビジネスがデジタル化するにつれて、セキュリティとデータ保護の重要性が増しています。2025年にも、様々な企業で不正アクセスやサイバー攻撃の対象となりビジネスに⼤きなダメージを与えました。
タスク管理ツールに記載される情報には、知らず知らずのうちに顧客担当者の電話番号や部署名といった個⼈情報など漏洩してはいけない情報が積みあがってきます。
ビジネス向けのタスク管理ツールの多くは、アクセス権限管理を柔軟に設定できます。⼆段階認証・⼆要素認証、データの暗号化やアクセス制御などのセキュリティ機能があるため、タスク管理ツールに情報を集約する仕組みを構築すれば情報漏洩を起こさない組織づくりにつながります。
チーム全体のタスク管理を成功させるには、マネージャーがすべての進捗をすべて⾒るマイクロマネジメントでも、個⼈ががむしゃらにがんばるのではなく、チームでタスク管理の考え⽅をそろえることにあります。
チームのタスク管理、また個⼈のタスク管理・整理に役⽴つ5つのコツをお伝えします。
タスク管理がうまくいかない原因の多くは、「タスクが⼤きすぎる」ことです。たとえば「資料を作る」というタスクは、そのままだと何から⼿をつければよいか分かりません。
<事務所移転の例>
など、具体的な⾏動レベルまで分解することで、着⼿のハードルが⼀気に下がります。
細分化されたタスクは進捗も⾒えやすく、達成感を積み重ねやすくなるのがメリットです。
ただし、あまりに細かすぎる場合、今度はタスク分解が新たなタスクになってしまうため、チームでタスク管理する場合は認識をそろえる必要があります。
すべてのタスクを同じ重要度で扱うと、結果的に大切なものが後回しになりがちです。
まずは「今やらないと困ること」「期限が近いこと」「成果につながりやすいこと」を基準に優先順位をつけましょう。
たとえば、メール返信と企画書作成がある場合、短時間で終わるからとメールばかり先に処理すると、本来注⼒すべき企画書が進みません。重要度と緊急度を意識することが、効率的なタスク管理につながります。
期限が決まっていないタスクは、無意識のうちに後回しにされがちです。「来週やる」ではなく、「◯⽇●時までにやる」と具体的な期限を設定することが⼤切です。
たとえば「来週中に提案書を書く」ではなく、「⾦曜の18時までに●●さんにレビューしてもらえるレベルに完成させる」と決めることで、計画を⽴てやすくなります。期限は少し余裕をもたせつつ、現実的なスケジュールにすることで、ストレスなく継続できます。
タスクは⽴てて終わりではなく、定期的な進⾏確認が⽋かせません。
1⽇の終わりや週に⼀度、「予定通り進んでいるか」「遅れている理由は何か」を振り返る時間を作りましょう。
個⼈のタスク管理については始業前・終業前5分だけタスクリストを⾒直すだけでも、修正が必要な場合に気づくことやフォローを周囲に求めることができます。進⾏確認を習慣化することで、問題が⼤きくなる前に軌道修正でき、タスク管理の精度が⾼まります。
タスクが完了したら、「できた・できなかった」で終わらせず、必ず振り返りを⾏いましょう。
「なぜ予定通りできたのか」「どこで時間がかかったのか」を考えることで、次回の改善につながります。
たとえば、集中できた時間帯が分かれば、重要な作業をその時間に回せます。振り返りを重ねることで、⾃分に合ったタスク管理⽅法が⾒えてきて、成功率がどんどん上がっていきます。
タスク管理は「作業の見える化」「コミュニケーションの活性化」「トラブル・リスクの回避」など、チームマネジメントやプロジェクトを進行する上でとても役に立ちます。ここではいくつかのメリットについて解説します。
まず、誰が何を担当しているのかが明確になるため、タスクの抜け漏れや重複を防ぐことができます。また、全体像が⾒えることで優先順位が整理され、重要な業務にリソースを集中させやすくなります。
さらに、メンバーごとのタスク量が可視化されることで、特定の⼈に負荷が偏ることを防ぎ、チーム全体のリソース配分を最適化できます。マネージャーは進捗や負荷状況を把握しやすくなり、「⼤丈夫?」といった適切な声かけや、早めのサポートにつなげることが可能です。
加えて、タスクの優先順位付けの基準や、簡潔な進捗報告のルールを共有することで、メンバーは⾃分で考えて⾏動しやすくなります。その結果、⾃律性が⾼まり、「チームに貢献している」という実感が⽣まれ、チーム全体のモチベーション向上にもつながります。
チーム全員でタスク管理と共有が習慣化できれば、各メンバーが個々人が抱えているタスクを一覧化し、全体感を把握したうえで業務の優先順位を付けながら段取り良く業務を遂行できるようになるというメリットもあります。
「期限が違いもの」「チーム全体に影響するもの」「他のメンバーの作業に影響するもの」を優先するなど、共通認識を持つことがポイントです。基準が明確であれば、指⽰を待たずに⾃分で判断しやすくなります。
テレワークや営業職のようにオフィスに不在で動く職種の場合、どうしても自分の業務を遂行することの優先順位が高くなり、チームへの貢献やチームとして持っている仕事という意識が薄れてしまいがちです。
顔を合わせたコミュニケーションの機会は減少していたとしても、タスク管理ツールで「どの仕事がいまどの状況にあるか」「誰がいま何をしているか」をメンバー同士で把握できていると、互いのフォローなどもスムーズにいきます。
業務を進める上で、突発的なタスクの発生や思わぬトラブルによる進捗遅延などの問題はよくある話です。タスク管理によるプロジェクトの進行やチームマネジメントをしておけば、常にメンバーの状況や業務の進捗を把握できているため、想定外の問題が発⽣した場合に担当者以外の者でも対応が可能です。
また、トラブルもタスクの進捗とともに共有されていれば、トラブルが深刻化する前に問題や課題に気づくことができます。結果として、トラブル事例の共有とともに、遅延や作業漏れが発生しにくい仕組みづくりができるというメリットもあります。
チームメンバーになにかトラブルがあった際にも、チーム内の別のメンバーで業務を巻き取るなどが可能です。業務の属人化防止といった効果も期待できます。
現在、チームメンバーはどのようにタスク管理をしているのでしょうか。多くが個人単位で、物理的な手メモや手帳やデスクトップ上でTodoリストを作成したり、Gmailなど無料で使える個人向けのTodoリスト機能、あるいは有料タスク管理ツールのフリープランを個人で使っているかと思います。またチャットツールでラベルを貼ったり期日をリマインドする人もいるでしょう。
すべてのタスク個人タスクをチーム共有するのではなく、「個人単位ではなく、チームで共有すべきタスク」があることと、チーム全体のタスクマネジメントをする重要性を、メンバーに周知する必要があります。メンバーには、導入意図を「業務効率化のためのタスク管理」ではなく、ワークシェアの視点もあることを伝えるとよいでしょう。
タスク管理にはさまざまな方法があります。タスク管理の重要性が高まったことによりその方法も多様化しているため、チームに適したやり方を選択することが大切です。
エクセルやスプレッドシートでの管理表作成は既に多くの企業で採⽤されています。「操作に慣れている」「参考になるユースケースが多い」「無料でダウンロードできるフォーマットがある」といった点から⼿軽に導⼊されています。
スプレッドシートの先頭⾏に「タスクの概要」「タスクのステータス」「期限」「優先度」「担当者」「⽇付」を記載し、画⾯上で固定表⽰にします。⾏の2つ⽬以降に、タスクをどんどん追加していきます。チームメンバーは担当者絞り込みで⾃分のタスクだけを絞り込むなどして⾃分の作業を把握することができます。
共有サーバーにExcelファイルを置いて編集する場合、ファイルの同時編集ができない場合があります。また誰かがファイルを閉じ忘れると、ロック状態となり編集ができなくなります。
そのため、「ファイルを開く際は⼀声かける」などのルールづくりが必要となります。また、
エクセルやスプレッドシートはPC向けに作られている為、スマートフォンでは操作がしづらいです。働き⽅や作業場所が多様化している組織では不向きでしょう。またエクセル・スプレッドシートは表計算ツールなので、複雑なタスク管理には適していません。
簡単な編集であれば容易にできますが、プロジェクトを進める中で⼤きな変更や詳細な進捗管理が必要になる場合、シートの修正に多くの⼯数がかかることも懸念されます。また、チームメンバーが良かれと思って関数を設定しても、そのメンバーが抜けた際に仕様書が残されていないことが多く、再現できなくなる場合があります。隠れたエクセル職⼈が抜けたときのトラブルはあまた報告されています。エクセルを使うときは上記の点に注意ください。
上記のように、エクセルやスプレッドシートでの管理は課題が少なくありません。複数のプロジェクト・部署に応じてタスクを管理したいという時はタスク管理ツールの導⼊がおすすめです。
ツール選定時のチェックポイント
現場としては価格と使いやすさが⼀番の関⼼毎になりがちです。タスク管理ツールには無償・有償さまざまなツールがあり、どのような業務で利⽤するのか、⼈数、期間に応じてツールを選ぶ必要があります。ほとんどのツールにはトライアル⽤の無料期間があります。まず⼀⼈で試してみて、チームメンバー全員が使えそうかイメージをしてみてください。ふだん使っている別の業務⽤ツールとの連携性も確認してみましょう。
ただし、⾃分以外のメンバーに広げる前に、必ず⾃社のセキュリティ要件を満たすかを関係部署に確認・相談をしましょう。みだりなITツールの導⼊はインシデントやセキュリティの⽳になってしまいます。
かんばん方式とはトヨタ自動車が生産の工程管理に用いていた方法です。
(※)プロジェクトに必要なタスクをカードに全て書き出し「カンバンボード」と呼ばれる管理ボードに一覧化します。
ボードには「未着手」「進行中」「完了済み」と進捗状況に応じてリスト分けがされている為、状況に応じてカードを移動させ管理する手法です。
この進捗状況(ステータス)は追加できるので、「先方待ち」「納品待ち」など業務にあわせてカスタマイズが可能です。
かんばん方式のメリットは、進捗の言語化によりワークフローを明文化し、無駄なタスクを削減したり、誰がどの業務を担当するのかを可視化したりして業務量の均一化を図ることができる点です。
(※)トヨタ自動車株式会社.「かんばん方式とは何ですか?」
https://global.toyota/jp/kids/faq/parts/002.html (参照2023-02-07)
カンバンボードを⽤いたタスク管理ツールで代表的なのが「Trello」です。タスクは「カード」として表⽰し「ボード」に付箋を貼るように追加、整理をして管理します。基本設定はシンプルかつ使いやすくガントチャートの⾃動設定などもできるため、世界中で多くのユーザーに利⽤されています。
Trelloの特⻑は、直感的な操作性です。タスク管理におけるボードではクリック⼀つでカードの追加ができ、移動はドラッグ&ドロップで付箋を貼りかえるように操作できます。本機能だけでも⼗分タスク管理はできますが、多様な拡張機能を追加することでより⾼性能かつ⾃分が使いやすいようにアレンジできるのも魅⼒的です。
また、拡張機能のPower-upsを利⽤すると、ガントチャート形式でのタスク表⽰や依存関係をマイルストーンで管理することも可能です。
同じくカンバンボードでタスク管理ができるツールは、「Jira Cloud(ジラ・クラウド)」です。もともとはITシステム開発・プロジェクト開発におけるタスク管理ツールですが、拡張性とカスタマイズ性が⾼く、あらゆる業務のタスク管理ができます。
タスクを「チケット」で整理し、課題解決の進捗状況を管理できます。Jira Cloudの強みは、プリセットされているテンプレートの豊富さと、設定による柔軟性、そしてAI機能です。
AIが過去の履歴からタスクのブレイクダウンやコメントの要約の⼿伝い、ブレーンストーミングなどをし、今後機能も充実される予定です。
有償版のJiraでは、Rovoという横断検索AIエージェントが無償で利⽤できます。
※Jira Work Managementの機能は現在のJira Cloudに取り込まれています
例えば人事部が担当する新入社員の受け入れにあたり、初出社日までにやるタスク「内定受諾」「入社日調整」「ITプロビジョニング」「入社準備完了」をステータスごとに並べています。各人名をクリックすると、これまでの経緯や現在の担当者などを記載できます。これらのワークフローのステータスを追加したい場合も、チームの状況によってカスタマイズがかんたんにできます。
また、Jira Work Managementは外部ツールとの連携が可能です。ステータスや担当者が変更されるとSlack上でJiraの通知設定が出来たり、Googleカレンダーなど外部SaaSツールとの連携が可能です。複数のツールと連携させることでより効率的なタスク管理が可能です。
ここまでチームやプロジェクトにおけるタスク管理のメリットや方法、ツールの紹介をしてきましたが、皆様ご理解いただけましたでしょうか。実際に導入するとなるとツールの機能を使いこなせるのか、社内で上手く周知できるのかといった不安もあります。
Ricksoftではサービスのサポートはもちろん、小規模から大規模までさまざまな導入支援や研修を提供しています。タスク管理を実現させたいと考えている方、自社に合った解決方法にお悩みの際はRicksoftに相談してみましょう。

