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プロジェクト管理ツールの基礎知識| 失敗しない選び方やかかる費用を解説」

2023.09.29更新日:2023.12.01

DX(デジタルトランスフォーメーション)や業務効率化施策の一環として、「プロジェクト管理ツール」を導入する企業が増えてきています。

しかし「種類が多すぎて選び方がよくわからない」「導入しても社員が使いこなせるかどうかが心配」「組織に定着するかが課題」といったお悩みを抱えている方もいるかもしれません。

この記事では、企業・チーム向け「プロジェクト管理ツール」の種類や選び方を解説します。自社に合ったツールを検討する際の参考にしてください。

プロジェクト管理ツールの基礎知識| 失敗しない選び方やかかる費用を解説」

プロジェクト管理ツールとは

プロジェクト管理ツールとは

プロジェクト管理ツールとは、複数人の人が参画する1つの業務・プロジェクトの状況を管理したり、複数の業務・プロジェクトの状況をまとめて管理するのに役立つデジタルツールです。

プロジェクト管理ツールと聞くと、何百人単位が動き、何か月・年もかかるプロジェクトを監督する人が工数や予算を管理するために使うというイメージがわくかもしれません。近年は数人単位のチームでプロジェクトメンバー同士のコラボレーションを促すツールも提供されています。

プロジェクト管理ツールでは、プロジェクトを円滑に進めていく上で必須となる以下の要件を1つのツール上で実施できます。

プロジェクト管理ツールを導入していない場合、上記をそれぞれ別のエクセル(Excel)や紙などで管理したり、都度都度どこまで進んでいるかや変更点を担当者にメールや口頭で説明を求めている方が多いかと思います。プロジェクト管理ツールを導入すると、これらの業務を1つのITツール内で完結できるようなイメージを持つとよいでしょう。

プロジェクト管理ツールを導入するメリット

プロジェクト管理ツールを導入するメリット

プロジェクト管理ツールを用いることによるメリットは、大きく以下のようなものがあります。

  • プロジェクトに関するリアルタイムな情報を一元的に管理できる
  • チームメンバー毎の進捗状況/負荷の偏りを簡易的に把握できる
  • タスクの優先度/依存関係も設定しやすく、可視化される
  • 過去の検討状況などが蓄積されるため、担当者変更による引継ぎもスムーズになる

プロジェクトひとつひとつの状況がプロジェクト管理ツールできちんと管理されていれば、現状把握や変更時の計画修正も導入前より容易になります。

また、プロジェクトマネージャーだけではなく、プロジェクトメンバーもプロジェクトの全体像を確認できるため、チーム内での状況共有が容易になるのも大きなメリットでしょう。

プロジェクト管理ツールの3タイプ

プロジェクト管理ツールを導入するメリット

一口にプロジェクト管理ツールと言っても、世の中には様々な製品が存在しています。
ここではそれらを以下の3タイプに分け、どのような特徴があるのか、どのような場面で使いやすいのか、を説明していきます。

①オールインワン型
②タスク管理特化型
③領域特化型

①オールインワン型

オールイン型とは、進捗管理・タスク管理機能など、一般的なプロジェクト管理で使われる機能がオールインワンで搭載されているプロジェクト管理ツールです。
特定のプロジェクトに特化したツールというよりは、どのプロジェクトにおいても汎用的に使用できるため、会社やチーム全体の進捗・タスク管理を高度化し、全体の生産性を上げたい場合に適しています。

オールイン型を使う場合に、"プロジェクト管理"を強化することを意識しすぎると、実際にタスクを担当するメンバーがプロジェクト管理のための作業(進捗状況の報告や各種計数の更新など)にリソースを割いてしまうケースがあります。

プロジェクト管理ツールを使う目的は"プロジェクトを円滑に進めることですので、利用する場合は運用ルールについてもよく考慮した方がよいでしょう。

②タスク管理特化型

タスク管理特化型とは、そのプロジェクトで実施するタスクをベースにプロジェクトの状況を管理することが特徴のプロジェクト管理ツールです。

タスクを最小粒度として管理し、その組み合わせでプロジェクト状況を管理することから、シンプルで必要最小限のプロジェクト管理をしたい場合に適しています。

また、「カンバン方式」での管理機能や、ガントチャートやWBS(Work Breakdown Structure/作業分解構成図)といった、進捗状況が表やグラフで直感的に把握できる機能が備わっているものもあります。

タスク管理特化型のメリットは、各担当のタスクがプロジェクト管理と直結しているという点です。そのため、上手く運用していくためには、「タスクの結果をプロジェクト管理ツールに登録する」といった使い方ではなく、各メンバーが「プロジェクト管理ツール上でタスクを進めていく」ような運用にするのがよいでしょう。

③領域特化型

領域特化型とは、専門性の高いプロジェクトや独自の工程が多いプロジェクト向けに特化した機能が搭載されているプロジェクト管理ツールです。

例えば、IT業界においてアジャイル開発を行うことを想定し、「スプリントプランニング」「ストーリーポイント」といったアジャイル開発で欠かせない項目を設定できる「Jira Software」などが挙げられます。

領域特化型については、そのプロジェクトの特性をよく踏まえて選択することが大切です。急成長している競合企業や海外の同業企業がある場合、プロジェクト管理ツールを導入しているのかを調べてみてください。自社が取り残されているだけで、プロジェクト管理ツールを使うのが業界のスタンダードになっているかもしれません。

プロジェクト管理ツールを選ぶときのチェックポイント

プロジェクト管理ツールを選ぶときのチェックポイント

ここまでプロジェクト管理ツールを大きく3つのタイプに分けそれぞれのポイントを解説しましたが、実際にはこれらの線引きは曖昧です。また、同じタイプのプロジェクト管理ツールでも、各サービスごとに特徴があります。

そのため、ここからはプロジェクト管理ツールを比較し、選ぶときにチェックしたいポイントについて解説していきます。製品比較ランキングなどを見る際にも、是非参考にしてみてください。
プロジェクト管理ツールを選ぶ際のチェックポイントは、次の5つです。

  • 重視する機能
  • 費用とその効果
  • 管理データの保存場所
  • 操作性と、導入支援の有無
  • 業務ですでに導入済のSaaSとの連携性

重視する機能

プロジェクト管理ツールには複数の機能があることが一般的ですが、何を目的にプロジェクト管理ツールを導入するかによって、重視すべき機能は異なります。
例えば、以下のような例が挙げられます。

  • コミュニケーションや情報共有を目的とする場合「情報共有機能」を重視
  • 社員のパフォーマンス向上を目的とする場合「タスク管理機能」を重視
  • 大規模プロジェクトを管理する場合「工数管理機能」を重視
  • 複数プロジェクトを管理する場合「複数プロジェクト管理機能」を重視

これらのように「プロジェクト管理ツールの導入目的が達成できるか」という観点から、重視する機能について詳細な確認・検討することをお勧めします。

費用とその効果

プロジェクト管理ツールはユーザー数単位・利用年単位で費用が決まるものが主流ですが、ユーザー数や機能を制限はあるが無料で使えるもの、OSSソフトで自社で管理するものもあります。有料の場合、料金体系は従量課金型と月額固定型の2つに大別されます。

いずれの場合も、利用期間・利用目的に合っているか、という観点でよく検討をする必要があるでしょう。

導入したあとのゴールとなる”状況”の設定しておく良いでしょう。ツールをメンバーに定着させことがゴールなのか、メンバーが使えるようになったうえで組織体質を変えるのがゴールなのか、ツールに溜まったデータをもとに分析して組織課題や経営課題を見つけることがゴールなのかで、選ぶ製品も変わってきます。そしてそのツール導入で得られる効果も大きく異なります。

管理データの保存場所

管理データの保存場所についても、プロジェクト管理ツールを選ぶ上では重要なポイントです。大きく、「クラウド型」と「オンプレミス型(インストール型)」の2種類があります。

クラウド型は、サービス提供側がクラウド上で保管します。クラウドサービス場合、データセンターがどこにあるのか、日本国内なのか・海外なのか、社内の規定に沿っているかも確認しましょう。

オンプレミス側は、自社でデータの保管場所を用意する必要があります。

クラウド型

管理データがクラウドベンダー側のサーバーに保存され、自社からはインターネット経由で接続して利用する形式を「クラウド型」または「クラウドアプリ」「SaaS」と言います。

■メリット

  • スマホやパソコンなど、複数のデバイスから同時にアクセスが可能
  • 初期費用がかからない(かかる場合、低額なケースが多い)
  • 自社サーバーの管理が不要

■デメリット

  • インターネットに繋げる環境でないと利用できない
  • 自社の特性に応じたカスタマイズが困難
  • サービスの利用可能時間などがプロジェクト管理ツールサービス提供元に依存する

オンプレミス型(インストール型)

自社内のサーバーなどにプロジェクト管理ツールを導入し、自社内で管理データを保有・運用していく形式を、「オンプレミス型(インストール型)」と言います。

■メリット

  • 自社の特性に合わせたカスタマイズが可能
  • 自社内の環境からであればある程度自由に利用可能

■デメリット

  • 自社サーバーの設定が必要な分、導入に初期費用や手間がかかる
  • 導入後、保守業務を自社で行う必要があり、クラウド型よりランニングコストかかる
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操作性と、導入支援の有無

プロジェクト管理ツールを導入したとしても、そのツールが使いづらい場合は結局利用されない、といった結果に陥りがちです。これを回避するために、操作性と、研修やガイドブックなど使い方を指南する材料があるかどうかも併せて確認しましょう。

多機能なツールを選ぶと実施できることは多くなりますが、使いこなすまでに教育コストがかかる可能性もあります。

自社の業務で必要な内容と照らし合わせつつ、誰もが使えるシンプルなユーザーインターフェースであるかといった点も重要です。しかし、ユーザーインターフェースはよくても、導入後に得られる効果が少ない場合は、導入のコストと結果が見合いません。利用方法を習得するための研修等を含めたアフターフォロー制度や、管理者以外のエンドユーザーの質問にも受け答えるヘルプデスクがあると、「使い方がわからないから社内に浸透しない」と阻害要因を取り除くことができそうです。

SaaSとの連携性

日本でも10個以上のSaaSを導入している企業は少なくありません。社内でコミュニケーションツール(TeamsやSlack)やカレンダーツール(GoogleカレンダーやOutlook)、Google SpreadsheetなどのSaaSを利用している場合、「すでに導入しているSaasとの連携が可能」かというのも重要なポイントになります。
「プロジェクト管理ツールで登録したタスクをカレンダーへ反映させる」、「コミュニケーションツールでのやり取りをプロジェクト管理ツールへ取り込む」など、SaaSとの連携が可能であれば、よりスムーズなプロジェクト運営が実現できます。

実際の使われ方を想像しつつ、どのような形で連携が可能なのかをしっかり検討することが大切です。

自社に合ったプロジェクト管理ツールを導入し、業務効率化を目指そう

自社に合ったプロジェクト管理ツールを導入し、業務効率化を目指そう

ここまでプロジェクト管理ツールの基礎知識や、選ぶ際のポイントについて説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

プロジェクト管理ツールを導入することで、進捗・タスク管理やプロジェクト情報の一元化など、様々な業務改善効果が期待できます。

従来エクセルなどでプロジェクト管理を行ってきたものの、やりにくい・不便だと感じたことがあるのであれば、これを機に是非プロジェクト管理ツールの導入を検討してみてください。

また、Ricksoftでは、システム開発の現場で広く活用されているAtlassian社のパートナー企業として、プロジェクト管理ツール(Jira、Confluenceなど)を取り扱っています。

製品やサービスのライセンス販売のみでなく、組織に定着させるための伴走型導入支援、運用サポートなど、「自社の課題に沿ってプロジェクト管理ツールを上手に使う」ためのサービスを提供しています。
この記事を読んで、プロジェクト管理ツールを導入してみたいと考えている方は、是非以下のHPもご参照ください。

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