2024.04.23
情報システム部門がビジネス部門に対して提供する業務を総称して「ITサービス」といいます。IT人材が不足している昨今、ITサービス提供における業務効率化・生産性向上について、よくある課題をベースにITサービスマネジメント(ITSM)についてご紹介します。
今の業務の効率化・生産性向上のヒントにしてください。
このようなツールやサービスをいつでも快適に使えるように、IT部門がユーザー向けに運用していく仕組みのことを「ITサービスマネジメント」といいます。
ITサービスマネジメント(ITSM)と似た用語として「ITIL(アイティル)」があります。
「ITIL」とはITサービスマネジメントを実現するための成功事例をまとめたガイドラインのことです。
ITサービスを運用するためのノウハウが整理されていて、活用する事によって効率的で成果につながるITサービスマネジメントを実現できます。
ビジネスの変化に応じて何度か更新を重ねており、最新バージョンとしては ITIL V4 まであります。
ITILの導入には以下のようなメリットがあります。
トラブル発生時にマニュアルがあることでスムーズに対応でき、顧客満足度が向上する
ITIL準拠の運用により、インシデントの発生を抑制できる
社員や顧客からの問い合わせに対し、個々でそれぞれが対応していては管理も難しく漏れが発生する危険性も出てきます。
また、同じような質問が何度も来る場合、同じ答えを返すだけとはいえ非効率です。
こうした問題はITILを利用する事で解決する事ができます。
具体的なユースケースについては、【5分で解説】ITIL(アイティル)の具体的利用シーンとは!?【ITサービスマネジメント】で詳しく紹介していますが、ここでも簡単にご紹介します。
社員は口頭やメールでリクエストをしてくるから管理が大変。
誰かが対応していると思ったら対応していなかったりして、漏れが発生している。
そういうお困りごとには
「サービスデスク機能」を活用すると良い。
単一の窓口を設定することでリクエストやインシデントを収集することができる。
顧客からも社員からも、
同じような質問ばかりがきてうんざりしている。
利用者が質問内容を入力すると、それに近い内容が「良くあるお問合せ」として表示される。
またリクエストをテンプレートに従って入力してもらうことで管理が楽になる。
< ケース >
1つのリクエストに対し「1つのチケット」が起票されます。
そのチケットに担当者を割り振るので、誰がどの案件に対応しているかが可視化できるようになります。
サービスデスク担当者だけで解決できない、専門知識が必要となるようなリクエストに対しては
Jira Service Management上で専門チームに確認後、ユーザーに回答できる。
リクエストした人に、内部のやり取りを見せずに、回答だけを送れるようになっている。
< ケース >
リクエストの回答や対応内容をナレッジとして蓄積して有効活用するのもサービスデスクの業務の一つです。
Jira Service Managementではテンプレートを使ってリクエスト受付サイトを作ることができます。
【ユーザー】
↓利用者はここから質問や依頼を登録できる
テンプレートだけに関わらず、今まで通りメールやチャットでリクエストを送信することも可能。
そのリクエストは Jira Service Managementを通すことによって「チケット」になり、
管理者は単一の窓口からリクエストの受け取り・回答が可能になる。
【ユーザー】
↓運用に合わせてメニューやリクエストフォームが作れる
↓不具合の内容や影響を受けるサービスをソートして検索できる