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Jira/Confluence Enterpriseプラン導入事例
- 株式会社NTTドコモ様

株式会社NTTドコモ様

Jira/Confluence Enterpriseプランの導入で
ガバナンスと柔軟性を両立した全社基盤を構築


株式会社NTTドコモ


株式会社NTTドコモ様 株式会社NTTドコモでは、グループ全体のクラウド活用を推進する「CCoE」(Cloud Center of Excellence)が中心となり、2016年頃からアトラシアン製品の利用を開始。 2024年には、プロジェクト管理ツール「Jira Cloud」と情報共有ツール「Confluence Cloud」の契約をPremiumからEnterpriseプランへアップグレード。約14,000人のユーザーが利用する大規模環境において、ガバナンスを強化しながら、用途に応じた柔軟な環境分割を可能とする構成を実現している。導入パートナーにはリックソフトを選定し、導入支援や運用設計、ユーザー定着化に向けたサポート、アトラシアン社へのフィードバック連携など幅広い支援を受けている。Enterpriseプランへのアップグレードをきっかけに、大規模環境の運用とユーザー支援をどう最適化したのかを、プロジェクトを主導する森谷 優貴氏、廣野 智秋氏の声を通じて探る。

NTTドコモは、全国に広がるネットワーク基盤と先進的な技術力を強みに、多様なニーズに応えるサービスを展開。5Gなどの移動通信サービスを中心に、金融・エンタメ・ヘルスケアなどのスマートライフ事業も展開し、社会のDX推進に貢献している。

(取材対象者)

小森谷 優貴氏

株式会社NTTドコモR&Dイノベーション本部サービスイノベーション部
クラウドソリューション担当 担当部長 博士(学術) 
森谷 優貴氏

廣野 智秋氏

株式会社NTTドコモR&Dイノベーション本部
サービスイノベーション部クラウドソリューション担当 
廣野 智秋氏

背景・課題

利用規模とニーズの拡大に伴い
より高度なガバナンスと環境分離が急務に

NTTドコモは1992年の営業開始以来、日本最大級の移動通信事業者として、携帯電話サービスをはじめ、光ブロードバンド、国際通信、スマートライフ事業(金融・エンタメ・ヘルスケアなど)など幅広く展開している。NTTグループの中核として、5GやIoT、AIを活用した先端サービスの開発にも注力しており、2020年にはNTTの完全子会社化を経て、法人事業やソフトウェア部門の統合を進め、グループ横断で体制強化を図っている。

そのなかで、共通クラウド基盤の整備・推進を担うのが「CCoE(Cloud Center of Excellence)」チームだ。R&Dイノベーション本部サービスイノベーション部のクラウドソリューション担当 担当部長 博士(学術)の森谷 優貴氏は次のように語る。

「CCoEでは、AWS、Google Cloud、Azureといった主要クラウド基盤のほか、Slackやアトラシアン製品を含め、数十に及ぶクラウドサービスを管理しています。そういったなかで我々は『ユーザーとしての使い勝手』を熟知したうえで、社内の利用者にとって最適なクラウド利用環境を構築しています。協力会社を含む約50名の専門チームで、セキュリティ・利便性・ガバナンスのすべてを両立する運用モデルづくりに取り組んでいます。」(森谷氏)

同社では「Jira」「Confluence」のサーバー版を2021年頃まで使用していたが、アップデートによりクラウド版の管理機能が充実してきたことから、クラウドのPremiumプランへ移行を実施。
しかし、ユーザー規模や利用ニーズの拡大により、従来の環境ではガバナンスやセキュリティ面に限界が見え始めたという。R&Dイノベーション本部 クラウドソリューション担当 廣野 智秋氏は、当時の状況を振り返る。

「数千人規模のユーザーを1つの環境で管理するのは限界がありました。Premiumプランではサイト上限数の関係でアプリの導入にも制限があり、用途に応じて分離された環境が“野良的”に増えるなど、セキュリティ面で不安もありました。またPremiumプランだとユーザーアクティビティログが取得できないなど、管理面での課題もありました。そこで、全社的なガバナンスを効かせつつ、柔軟な運用ができる体制への転換が不可欠だったのです。」(廣野氏)

選定理由

高品質なサポートと安定性を評価し Enterpriseプランへのアップグレードを実施

2024年7月、NTTドコモは「Confluence Cloud」約13,000ユーザー、「Jira Cloud」約9,000ユーザーの大規模環境をEnterpriseプランへアップグレードした。
Enterpriseプランは、高度なユーザー管理とガバナンスを効かせるための機能に加え、 最大150インスタンスの活用が可能な大規模組織向けの最上位プランである。パートナーには、アトラシアン製品に精通したリックソフトを選定し、最大限の機能活用を目指した独自支援を受けている。

「Enterpriseプランアップグレード後は、用途に応じて明確に環境を分けられるようになっただけでなく、ログ取得によるセキュリティ強化も実現できました。」(廣野氏)

森谷氏はリックソフトのクラウド運用支援やノウハウの充実ぶりを評価する。

「実際にリックソフトとのやりとりを通し、アップデート情報の提供や運用サポートを安心して任せられる点を高く評価しています。」(森谷氏)

また、アトラシアンコミュニティでのネットワーク力や国際カンファレンスでの現地サポート、アトラシアン社との連携における機動力など、独自の価値提供も高い信頼につながっている。

アトラシアン社は毎年、アメリカやヨーロッパ地域等の世界各地でグローバルカンファレンスを開催している。「リックソフトから紹介されるまで、カンファレンスの存在すら知りませんでした。話を聞いて興味を持ち、アメリカ ロサンゼルスで開催されたTeam'25に参加させていただき、現地ではほかの代理店にはない手厚いサポートをいただきました。リックソフトを通じて、アトラシアン製品関係の得られる情報の幅が広がったと感じています。」(廣野氏)

Team'25においてリックソフト社員と共にアプリベンダーブースを巡る廣野氏
(Team'25においてリックソフト社員と共にアプリベンダーブースを巡る廣野氏)

導入効果

全社横断の効率的な運用体制を構築し、
ユーザーの自己解決力向上にも貢献

Enterpriseプランへのアップグレードにより、NTTドコモでは、柔軟性と効率性を兼ね備えた大規模環境の運用体制を実現した。なかでも大きな変化は、サイトの分割によって、部署ごとのニーズに応じた構成が可能となった点である。

廣野氏

「ニーズごとに専用サイトをそれぞれ用意するなど、必要な機能を必要な数だけ導入できる現実的な構成が組めるようになり、従来の一括管理からの脱却も進んでいます。またライセンスの購入については、まずCCoEがまとめてリックソフトから購入し、社内で利用を希望している部署へ提供する体制を取っています。ライセンスを提供する際は、決して無料で渡さず、サービスの価値を“真に”理解いただけるよう希望部署にライセンス費用を負担いただく仕組みになっています。」(廣野氏)

また、環境分割や権限設計に際しては、リックソフトの支援により運用の自由度が増したという。
「ドキュメントだけでは分からない細かい仕様も多く、当初は自分で検証していました。リックソフトと契約をしてからは、『実現したいこと』に対し『適切な情報』をスピーディーに提供してもらうことで、各ユーザーニーズに対応できる柔軟な環境を構築できるようになりました。」(廣野氏)

加えて、運用負荷の軽減という観点でも成果が出ている。森谷氏は次のように語る。

「グローバル共通仕様に関する運用などをリックソフトに委ねることで、サービス管理自体を簡易化するうえでの社内検討・提案など、我々が本来担うべき領域に専念できるようになり、効率化と付加価値創出の両立が可能になりました。」(森谷氏)

さらに、リックソフトが提供する『デジタルガイドブック』を自社のConfluence環境上に適応したことで 、ユーザー自身の自己解決力が向上し、設定や使い方に関する問い合わせ対応の負荷も減少している。

Enterpriseプランへアップグレード後、現場のエンドユーザーからは「できることが広がった」「部門ごとの運用ルールを守りながら、チームで相談して柔軟にサイト管理ができるようになった」といった前向きな反応が続々と寄せられている。

「従来は個別契約やサーバー版が混在していましたが、現在はクラウド版に集約され、管理の一元化が進んでいます。社内全体のガバナンスを守ったうえで、ある程度自由度をもって運用できる点も好評です。モニタリング・ガバナンス・コスト最適化といった面でも、運用部門が本業に集中できる環境づくりが整いつつあります。」(森谷氏)

今後の展望

アトラシアンの最上位パートナーである
リックソフトの発言力を活かして
製品の継続的な改善要望を伝えていく

NTTドコモでは、コストメリットを考慮し、2025年7 月の契約更新時に Confluence、Jira、Rovo、loom などのアトラシアン製品がセットになった「Teamwork Collection」への購入に変更した。なかでも非同期の動画録画ツールである「loom」に興味を示している。

「共通基盤として導入するかどうかは、まず自分で使ってみたいと思えるかが重要です。実際に使ってみて業務や組織に良い影響が出るようであれば、前向きに導入を進めます。」(廣野氏)

森谷氏

さらに、森谷氏はリックソフトがアトラシアン社との橋渡し役を果たすことへの期待を語る。

「我々だけでなく、他社の声も踏まえたうえで、リックソフトがアトラシアンに働きかけることで、製品やサービスのさらなる向上につながると期待しています。リックソフトは単なる代理店ではなく、信頼できるパートナーです。製品が良くなれば、すべての利用者にとっての恩恵が大きくなるはずです。」(森谷氏)

NTTドコモグループ内での事例共有会などを通じて、アトラシアン製品の知見を社内に広めていく構想も進行中であり、リックソフトには製品のスペシャリストとしてイベントでの登壇や相談機会の提供など、継続的な支援への期待が寄せられている。

「アトラシアンに関する定期的な情報共有や相談機会、コミュニティ運営などを支援していただきながら、製品の活用知見を広げていきたいと考えています。アトラシアン社はグローバル企業ゆえに、ユーザーの声が直接届きにくい印象がありしたが、現在では日本市場へ注力する姿勢も見られるようになりました。一方、リックソフトはアトラシアンの代理店としては国内でも有数の規模を誇り、なおかつ最上位パートナーである『Platinum Solution Partner』の認定を受けていると思います。我々をはじめとする現場の声を吸い上げ橋渡ししていただくことで、製品改善に反映していただけることを期待しています。」(廣野氏)と語る。

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