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はじめに

このドキュメントでは、既存のJIRAをアップデートする基本的な手順について説明します。
クリーンインストールとは異なり、アップデートではお使いの環境にあわせた調整が必要になることがあります。 ここで紹介する手順を参考に、環境に合わせた作業を行なってください。

ご注意ください

お使いのJIRAのバージョンと、アップデートしたいJIRAのバージョンの組み合わせによっては、一度にはアップデートできない場合があります。
そのときは、アップデートがサポートされているバージョンをいくつか経由して、目的のバージョンまでアップデートする必要があります。

詳細については弊社までお問い合わせください。 

困ったときは

アップデート作業で困ったことがありましたら、テクニカルFAQ で検索してください。
また、弊社から購入されたお客さまは、お問い合わせにヘルプデスクをご利用いただけます。

既存のJIRAは、以下の環境にインストールされていると想定します。

JIRAのバージョン5.0.7(Linux 64 Bit Installer版)

プログラムディレクトリ

/opt/atlassian/jira(インストーラのデフォルト設定を使用)

データディレクトリ

/var/atlassian/application-data/jira(インストーラのデフォルト設定を使用)

コンテキストルート 
(URLでサーバー名に続く文字)
/jira

インストールを実行するユーザー

root

JIRA稼働ユーザー

jira

DB

JIRAと同一のコンピュータにインストールされたPostgreSQLを利用(今回はjira_dbを使用)

javaJIRAに同梱のJREを使用
WEBサーバーJIRAに同梱のTomcatを使用
サーブレットコンテナJIRAに同梱のTomcatを使用

起動方法

サービスとして登録し、自動起動する。

この環境を、2012年10月時点で最新のJIRA 5.1.7にアップデートします。

1、既存データのバックアップと準備

最初にご確認ください

  1. いまご使用いただいているJIRAに有効なライセンスが設定されていることをご確認ください。ライセンスが失効しているか、有効なライセンスキーがわからなくなっているときは、弊社までお問い合わせください
  2. ご使用中のオペレーティングシステムとデータベース、JAVAなどがバージョンアップ予定のJIRAで利用できることを確認してください。必要なバージョンは、サポートプラットフォームのページでご確認いただけます。
  3. シングルサインオンのためにseraph-config.xmlをカスタマイズしている場合は、手動で移行する必要があります。
  4. ウィルス対策ソフト、セキュリティソフトが動作していると、アップデートが失敗することがあります。これらが原因でアップデートに失敗していると思われるときは、一時的にウィルス対策ソフトやセキュリティソフトを無効に設定してください。
  5. 実際に運用しているJIRAをアップデートする前に、テスト環境でアップデートのリハーサルを行なってください! テスト環境でのリハーサルが成功したら、十分なテストを行なってから実際に運用しているJIRAをアップデートしてください。

まず最初に、作業が失敗したとき復旧できるようにするためバックアップを作成します。また、このバックアップはアップデート後に新しいJIRAにデータを移行するときにも使用します。
作成したバックアップに漏れがあると、新しいJIRAにデータを移行できなかったり、データの復旧ができなくなります。作業漏れがないように注意するとともに、作成したバックアップは安全な場所にコピーを保存しておいてください。

ご参考

JIRAを仮想サーバー上で動作させているときは、仮想サーバー単位でバックアップを作成していただくのが安全です。

JIRAのメニューからバックアップを作成

管理者ユーザーでJIRAのにログインし、管理画面を開きます。「システム」→「インポートとエクスポート」の「バックアップ システム」をクリックします。
(この画面は配色をカスタマイズしてあります)

JIRAデータのバックアップ画面が開きます。「ファイル名」テキストボックスに作成するバックアップファイルの名前を指定して「バックアップ」ボタンをクリックします。
ファイル名の拡張子は、自動的に「.zip」が追加されます。バックアップファイルは、画面の「バックアップ ファイルはここに配置されます:」に表示されているディレクトリに作成されます。下の画面の例では「/var/atlassian/application-data/jira/export」です。

バックアップが終了すると、作成したバックアップファイルの名前がフルパス名で表示されます。

添付ファイルをバックアップする

作成されたバックアップファイルと、バックアップファイルに含まれない添付ファイルを保存用ディレクトリにコピーします。
バックアップの保存先ディレクトリとして ~/work/Backup_JIRA を作成し、そのあとバックアップファイルと添付ファイルをコピーします。添付ファイルはディレクトリごとコピーします。
(バックアップの保存先ディレクトリは、任意の位置に作成して構いません) 

# mkdir -p ~/work/Backup_JIRA                                             ←バックアップの保存先を作成
# cd /var/atlassian/application-data/jira/export/                         ←バックアップ出力先にカレントを移動
# cp Backup-29Oct2012-1027.zip ~/work/Backup_JIRA/                        ←バックアップの圧縮ファイルをコピー
# cp -r /var/atlassian/application-data/jira/data/ ~/work/Backup_JIRA/    ←圧縮ファイルに含まれないファイルをコピー
# ls -l ~/work/Backup_JIRA/                                               ←コピーしたファイルを確認
合計 40
-rw-r--r--. 1 root root 34425 10月 29 10:40 2012 Backup-29Oct2012-1027.zip
drwxr-xr-x. 4 root root  4096 10月 29 10:40 2012 data

データベースをバックアップする(PostgreSQL)

JIRAの使用しているデータベースをバックアップします。ここではPostgreSQLを例にして手順を説明します。その他のデータベースシステムをお使いの場合は、ご利用のデータベースシステムのマニュアルをご確認ください。

PostgreSQLのバックアップには、pg_dumpコマンドを使用します。以下にpg_dumpコマンドでバックアップを作成する例を挙げます。この例では、バックアップファイル内にデーターベースを復元するためのコマンドが出力されます。データ量が膨大な場合などは、アーカイブ形式でバックアップを作成することもできます。詳細はpg_dumpコマンドのリファレンスなどを参考にしてください。

# su - postgres                 ←PostgreSQLを使うためにユーザーを変更
-bash-4.1$ pwd                  ←カレントディレクトリを確認
/var/lib/pgsql
-bash-4.1$ mkdir work           ←バックアップ先ディレクトリを作成(1)
-bash-4.1$ cd work
-bash-4.1$ mkdir Backup_JIRA    ←バックアップ先ディレクトリを作成(2)
-bash-4.1$ cd Backup_JIRA/
-bash-4.1$ pg_dump jira_db > jira_db.dmp    ←pg_dumpコマンドでデータベースのバックアップを作成
-bash-4.1$ ls -l                            ←作成したバックアップを確認
合計 208
-rw-r--r--. 1 postgres postgres 211816 10月 29 11:31 2012 jira_db.dmp

JIRAアップデートチェックを実施する

JIRAの持っているThe Universal Plugin Managerには、インストールされているプラグインがアップデート予定のバージョンでも利用できる機能があります。この機能を使って、ご使用中のプラグインが新しいバージョンでもご利用できるか確認できます。

JIRAアップデートチェックを使用するには、管理画面の「プラグイン」から「JIRA アップデート チェック」を選択します。

アップデートの互換性チェック」ドロップダウンリストで、アップデート予定のバージョンを選択します。ここでは2012年10月時点の最新版である「5.1.7」を選択しました。バージョンを選択できたら「チェック」ボタンをクリックします。

ご使用中のプラグインについて、互換性に問題のあるもの、問題のないものなどに分類されて表示されます。簡単な対応方法も表示されますので、参考にして対応を行なってください。基本的に、互換性のないプラグインの場合はいったん無効にしてからアップデートを行うことになります。使用予定のバージョンに対応したプラグインがあるかは、各プラグインの配布ページ、作者にご確認ください。

2、アップデートインストール

バックアップの作成、アップデートチェックを行い、バージョンアップに問題がなければ実際のインストール作業を行います。

新バージョンのインストールファイルを入手する

新規にJIRAをインストールしたときと同様に、Atlassianのサイトからインストール用ファイルをダウンロードします。お使いの環境にあわせて、32 Bit Installer版または64 Bit Installer版をダウンロードして適当なディレクトリに保存してください。

設定ファイルの確認

インストール時と同様にコマンドプロンプトからインストーラを実行するとアップデートが実行されます。アップデートを行うとき、JIRAのインストーラは既存のXMLファイルなどから設定を読み取り、アップデート後の設定ファイルに反映します。ただし、反映可能な設定は以下のものに限られています。

  • server.xmlに記載されているポート番号(コンテキストルートは引き継がれません)
  • setenv.shに記載されている以下の環境変数
    • JVM_SUPPORT_RECOMMENDED_ARGS …… JVM(Java仮想マシン)に与える引数
    • JVM_MINIMUM_MEMORY …… JVMの使用する最小メモリサイズ
    • JVM_MAXIMUM_MEMORY …… JVMの使用する最大メモリサイズ
    • JIRA_MAX_PERM_SIZE

これら以外の方法で設定を変更しているときは、アップデート完了後に手動で設定を反映させてください。

アップデートインストールを実行する

実際にアップデートインストールを実行したときの例を以下に示します。

ダウンロードしたインストーラファイルに実行権限を付与します。ls -lコマンドでファイルの権限を表示したときに、実行権限“x”が付いていることを確認してください。

# ls -l
合計 154992
-rw-r--r--. 1 root root 158709375 10月 25 09:16 2012 atlassian-jira-5.1.7-x64.bin
# chmod +x atlassian-jira-5.1.7-x64.bin
# ls -l
合計 154992
-rwxr-xr-x. 1 root root 158709375 10月 25 09:16 2012 atlassian-jira-5.1.7-x64.bin

インストーラを実行してアップデートを開始します。最初にインストールを続けてもいいか確認されるので、[Enter]キーを押して続けてください。

# ./atlassian-jira-5.1.7-x64.bin
Unpacking JRE ...
Starting Installer ...

This will install JIRA 5.1.7 on your computer.
OK [o, Enter], Cancel [c]

次にインストール方式を選択します。アップグレードインストールを行うので、[Enter]キーを押してください。

Choose the appropriate installation or upgrade option.
Please choose one of the following:
Express Install (use default settings) [1], Custom Install (recommended for advanced users) [2], Upgrade an existing JIRA installation [3, Enter]

インストール先ディレクトリの確認を行います。インストール時に変更していなければ、そのまま[Enter]キーを押してください。

Existing installation directory:
[/opt/atlassian/jira]

インストーラによるJIRAホームディレクトリのバックアップを行うか確認します。バックアップを作成してインストールを続けたいので[Enter]キーを押してください。

Back Up JIRA Home Directory
The upgrade process will automatically back up your JIRA Installation
Directory. You can also choose to back up your existing JIRA Home Directory.
Both directories are backed up as zip archive files in their respective
parent directory locations.

We strongly recommend choosing this option in the unlikely event that you
experience problems with the upgrade and may require these backups to
restore your existing JIRA installation.

If you have many attachments in your JIRA Home Directory, the zip archive of
this directory may consume a significant amount of disk space.
Back up JIRA home directory?
Yes [y, Enter], No [n]

設定ファイルの変更内容を確認します。インストーラが変更されたファイル、削除したファイル、追加されたファイルを検出し、リスト表示します。内容を確認して[Enter]キーを押してください。

Checking for local modifications.

List of modifications made within JIRA directories.

The following provides a list of file modifications within the
atlassian-jira directory.
Modified files:
        conf/server.xml
Removed files:
        (none)
Added files:
        (none)
[Enter]

アップデートインストールを実行してもいいか、最終確認を行います。[Enter]キーを押してインストールを実行してください。

Checking if your instance of JIRA is running
Upgrade Check List
Back up your external database
We strongly recommend you back up your JIRA database if you have not already
done so.

Please refer to the following URL for back up guidelines:
http://docs.atlassian.com/jira/docs-051/Backing-Up-Data

Check plugin compatibility
Check that your non-bundled plugins are compatible with JIRA 5.1.7.

For more information see our documentation at the following URL:
http://docs.atlassian.com/jira/docs-051/Upgrading+JIRA#UpgradingJIRA-upgradechecklist

Please ensure you have read the above checklist before upgrading.
Your existing JIRA installation is about to be upgraded! Do you want to proceed?
Upgrade [u, Enter], Exit [e]

アップデートインストールが実行されます。終了するまでしばらくお待ちください。

Your instance of JIRA is currently being upgraded.
Checking if JIRA has been shutdown...
Backing up the JIRA installation directory

Backing up the JIRA home directory

Deleting the previous JIRA installation directory...

Extracting files ...

Please wait a few moments while JIRA starts up.
Launching JIRA ...
Installation of JIRA 5.1.7 is complete
Your installation of JIRA 5.1.7 is now ready and can be accessed via your
browser.
Custom modifications
Your previous JIRA installation contains customisations (eg server.xml) that
must be manually transferred. Refer to our documentation more information:
http://docs.atlassian.com/jira/docs-051/Upgrading+JIRA#UpgradingJIRA-custommodifications
JIRA 5.1.7 can be accessed at http://localhost:8080

JIRA 5.1.7 may take several minutes to load on first start up.
Finishing installation ...

インストール後の動作確認

アップデートインストールが終了すると、JIRAが自動的に起動してブラウザーからアクセスできるようになります。

ご注意ください

server.xml に設定していたコンテキストルートは引き継がれていません。
ブラウザーでJIRAにアクセスするときは、http://(サーバー名 または IPアドレス):(ポート番号) を開いてください。 または、server.xmlを変更後、JIRAを再起動してください。

JIRAにアクセスして、以前と同じIDとパスワードでログインできることを確認します。

プラグインの管理画面を開き、必要なプラグインが利用できるようになっていることを確認します。

その他の操作も行なって、以前と同様にJIRAが利用できることを確認してください。リハーサル環境で正常稼働が確認できたら、本番環境へも同様にアップデートインストールを行います。

最終的に、本番環境で正常に動作していることが確認できたらアップデート作業は終了です。

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